中学校や高校の教員にとって多くの負担がかかるのが部活指導です。
担当する部活によっては、土日も含めて毎日部活があることも多く、運動部なら学外への遠征や大会への出場もありますよね。
中には「部活を指導するために教員になったんだ!」という先生もいますが、中には部活指導が大きな悩みのタネとなっている先生も少なくありません。
特に3年目までの若手の教員ほど経験に関係なく空いている部活の顧問を担当させられるということも多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、教員の「部活指導が辛い」という悩みを解決するための3つの方法をご紹介します。
- 毎日の部活指導が辛く、学校に行きたくない
- 自分が本当にやりたい部活指導ができていない
- 部活指導のストレスで体に異変が起きている
なぜこんなに部活指導が辛いの?
一言で「部活指導が辛い」と言っても、原因は様々です。
まずはなぜこんなに部活指導が辛いと感じるのか原因を探っていきましょう。
過去に経験したことがない部活を持たなければならない
多くの若手教員の悩みとして多いのが、今まで経験したことのない部活の顧問を担当させられるということです。
学校の人事配置の都合上、やはり年数の長い先生から希望が通るものです。まだ経験の浅い教員はどうしても人数の足りていない部活に配属させられることが多くなってしまいますね。
まだ文科系の部活であれば部活の日数や新しく学ぶことも少ないので、仮にやりたくない部活でも経験として担当するのは負担にはならないかもしれません。
しかし運動部や文化系でも練習が必要な吹奏楽部などは、勉強しなければいけないことや出勤日数も多いので、ただでさえ教員の仕事に不慣れな若手の先生にとって大きな負担となります。
自分のやりたい部活ではない
中学校・高校の先生の中には「サッカー部の部活指導をしたいから教員になりました!」という情熱あふれる先生もたくさんいます。
もちろんその情熱が評価されて希望の部活動の顧問ができることもありますが、赴任した学校の状況によっては全く経験したことのない部活を担当せざるを得ないことも。
「何のために教員になったのかわからない」と悩む先生もいますよね。
休みがない
運動部などでは、放課後だけでなく土日も部活がある場合がほとんどですよね。
特に部活が盛んな学校や強豪校と呼ばれる部活を担当することになると、夏休みなども遠征や大会などでほぼ休みなしという場合もあります。
教員は休日や夏休みなどに授業準備をする先生も多いため、部活で時間が取られると肝心な授業準備がおろそかになってしまうという先生も多いのではないでしょうか。
体力面だけでなく、常に仕事に追われている精神面でのストレスも心配です。
生徒や他の担当教員とうまくいかない
未経験の部活の顧問をする場合は、生徒の方が知っていることやできることも多くコミュニケーションがうまくいかないという場合も多くあります。
中には生徒の方が立場が上になってしまい、顧問としての指導が全くできなくなることもありますよね。
また他の担当教員や部活講師の先生とのコミュニケーションがうまくいかず、どこにも居場所がなくなってしまうと悩んでいる先生もいます。
顧問というだけで面倒な施設管理や雑務、休日出勤を任されるばかりで、この記事を読んでいるあなたも「やりがいが感じられない」とストレスを抱えているかもしれません。
保護者の要望が強い
熱心な保護者の中には、部活指導についてまで強く意見をしてきたり、勝手に生徒に指導をし出したりする方もいます。
保護者がその部活の経験者、OB・OGの場合に多く、いろいろと経験や知識がある分熱い想いが溢れてしまうことが多いようですね。
ただでさえ初めての部活の顧問に戸惑っているのに難しい保護者対応まで求められるので、先生にとってはかなり大きな負担となります。
教員の「部活指導が辛い」を解決する3つの方法とは?
部活の指導はせずに管理に徹する
もし未経験分野の部活の顧問をしているのであれば、技術やテクニックといった指導をするのは難しいですよね。
部活の顧問だからと言って、すぐにベテランの先生のように的確な指導をすることはほぼ不可能です。まずは無理をせずに、部活の管理に徹するのがおすすめです。
具体的には
- 部活をするのに必要な施設や道具の確保
- 部活のスケジュールを部長に指示して共有させる
などが考えられますね。
また可能であれば前任の先生や、他学校の顧問の先生に管理の仕方を聞けると参考になります。
早めに管理職に相談をする
現在の部活を担当することに悩んでいるのであれば、早めに学年主任や教頭、校長などの管理職に相談しておきましょう。
管理職はどんなに気を配っていてもなかなか現場の先生の悩みを把握しきれないものです。特に何も主張がなければ「来年度も同じ部活で」となりかねません。
また早い学校では10月ごろから次年度の学年配置を検討し始めますので、できれば2学期中の相談がおすすめです。
もしいきなり管理職に相談が難しい場合は、信頼できる先輩の先生に相談することから始めるのもいいですね。
来年度の要望を前向きに伝える
管理職への相談や来年度の希望調査などがある場合には、遠慮せずに来年度は今の部活の顧問を外してほしい旨を伝えましょう。
ただし「生徒とうまくいかないから」「休みがなくて辛いから」という後ろ向きな理由だと「努力が足りない」と受け取られる可能性もあるので、なるべく前向きな理由に変換して希望を伝えるのがおすすめです。
「現顧問の〇〇先生のもとでサッカー部の指導を学びたい」
「授業力向上のために教材研究の時間を確保したい」
など、自分でできる範囲で構わないのでポジティブに伝えましょう。
どうしても部活指導が辛いなら
「来年度も今の部活の顧問になりそう。また1年同じ部活を持つのは耐えられない!」
学校の状況などによっては、ご紹介した解決策を実践しても解決できない場合もあります。
どうしても部活の顧問が負担になって辛いのであれば、教員からの転職という選択肢もあります。
あなたがよりやりがいを持って働ける職場は、教員以外の場所にあるかもしれません。
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