保育士は、子供と接する仕事ということもあり、教員からの転職で考える職業の1つですよね。
2020年からの幼児教育無償化の動きもあり、保育士への転職は売り手市場とも言えます。
さらに国の施策によって、幼稚園教諭や小学校教諭の免許を持っていれば保育士資格を持っていなくても保育士になれることができるようになりました。
そこでこの記事では、教員から保育士への転職を考えている方に向けて、仕事内容や給料、やりがいなどについてご紹介します。
小学校教員に朗報!教員免許だけで保育士になれる
保育園のニーズは高まっているのに保育士不足に悩まされているという問題を解決すべく、国の施策として2016年より「保育所における保育士配置の特例」が各市町村で実施できるようになりました。
特例の内容としては3つあるのですが、そのうちの1つが教員から保育士への転職に関わってきます。
2 幼稚園教諭及び小学校教諭等の活用に係る特例
保育士と近接する職種である幼稚園教諭、小学校教諭、養護教諭を、保育士に代えて活用可能とする。参考:厚生労働省HP「保育所における保育士配置の特例(平成28年4月施行)の実施状況調査について(平成28年10月1日)」
つまり、保育士資格を持っていなくても幼稚園や小学校の免許を持っていれば保育士として働けるということですね。
(参考:厚生労働省HP「保育所における保育士配置の特例(平成28年4月施行)の実施状況調査について(平成28年10月1日)」)
特例の実施状況の調査結果も出ていましたが、検討も含めると114の自治体のうち約86%が特例を活用し、「幼稚園教諭及び小学校教諭とうの活用に係る特例」はなんと94%の割合で利用されています。
今まで保育士免許を持っていなければ働くことができなかった保育士ですが、教員にとっては保育士免許がなくても保育士に転職することができるのでうれしい施策と言えますね。
保育士の仕事内容は?
保育士の主な仕事は、子供の身の回りのお世話なや手助けをしながら、生活習慣を身につけてあげることです。
預かる子供の年齢は6ヶ月〜6歳までですが、保育園によって異なります。
教員から見ると「授業の準備や部活がないから楽そう」と思うかもしれませんが、一人でできることがまだ少ない年齢の子供ですので常に見守り安全にも配慮しなければならず教員とはまた違った大変さがあります。
親の代わりに子供の命を預かる、責任ある仕事ですね。
具体的に保育士の仕事内容をあげると
- 子供と一緒に遊ぶ
- 天気が良ければ外でお散歩
- 絵本の読み聞かせ
- 食事の準備・補助
- オムツ交換・トイレの手伝い
- 保護者への連絡帳への記入
- 体調不良時の対応
- 保護者への引き渡しと園での様子を伝える
- 保育園の清掃・片付け
など、1日のうちでもかなり多くの業務があることがわかります。
保育士のやりがいやメリットは?
子供の成長を日々感じることができる
一番のやりがいは、毎日子供の成長を見守ることができることです。
特に保育園の子供たちはとてもかわいらしく、ちょっとしたことができただけでも感動してしまう年齢です。
現役の保育士さんがやりがいを実感する例としては、
- 子供が一人でトイレができるようになった
- ケンカした子と仲直りができるようになった
- 引っ込み思案の子がお友達に「ありがとう」が言えるようになった
など、ちょっとした子供の言葉や行動の変化を楽しむことができる仕事ですね。
子供や保護者から必要とされている実感がある
保育士は保護者に変わって子供のお世話をする存在です。
そのため保護者にとっても子供にとっても欠かすことのできない存在として感謝されることも多いようです。
保護者から「先生のおかげで一人でできることが増えました」という言葉をもらったり、子供から「先生じゃなきゃ嫌だ!先生と結婚する!」と言われたりすることもあり、保育士をやっていてよかったと思える実感できることで、保育士を続けられるという先生もいます。
将来の子育てに知識や経験が活かせる
保育の知識は、将来自分の子供を子育てする立場になった時にも役立てることができますね。
また「2歳はこういうことができる」といった子供の様子を実感で知っているので、初めての子育てでも接し方や対処法がわかるのは大きなメリットでしょう。
保育士の悩みやデメリットは?
仕事量が多くハード
子供の世話や安全管理もした上で、保護者とのやりとりや事務作業、掃除なども行う保育士の仕事は意外とハードです。
またシフト制による勤務が多く、日によって生活リズムが変わることも大変な理由の一因とも言われます。
基本は8時間勤務ですが、延長保育や夜間保育を行なっている園ではさらに長い時間勤務することもあるようです。
人間関係に悩むこともある
男性の保育士も増えてはきましたが、やはり女性が中心の仕事であることには変わりません。
先生同士の人間関係や派閥によって悩む先生も少なからずいます。
ただ保育士に限らず、人と関わりながら仕事をしていく上である程度は仕方のないことですので、上手に割り切っていくのがいいですね。
給料が安い
仕事量や責任が多い職業の割に、なかなか給料が上がらないのは保育士業界の大きな問題です。
国も待遇改善に向けて動いてはいるようですが、業界全体の給料の改善にはまだまだ時間がかかるでしょう。
転職を考える保育園や企業を見つけたら、応募前にしっかりと給料面を確認することが大切ですね。
保育士の給料は?
保育士の給料は月収約16万〜20万円程度です。
責任や仕事量の割に給料が低いことが保育士不足の大きな原因となっていますね。
個人が運営する保育園よりも大手企業が運営する園や、待機児童問題がある首都圏などの都市の方が給料は高くなる傾向にあります。
保育士になるには?
記事のはじめに「保育所における保育士配置の特例」の話題に触れた通り、現段階では幼稚園教諭免許や小学校教諭免許を持っていれば、保育士免許がなくても保育士になることはできます。
しかし中には保育士免許必須の求人もまだ多いため、保育士免許があるに越したことはありませんね。
保育士は国家資格のため、試験は年1回で合格率は10〜20%程度と言われています。
資格をとってから転職をするのは現実的ではないので、教員免許の特例を活用して保育士として働きながら、保育士資格の合格を目指すのもおすすめですね。
教員から保育士への転職におすすめの転職サイト
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