「毎日生徒のことを考えて頑張っているけど、うまくいかないことばかり。もしかして私は教員に向いていないのかな?」
教員は教員免許を持っていて試験や面接に合格すればすぐに教員になることができます。
しかし中には教員になってみたものの「あれ?なんか教員に向いていないかも・・?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
実は私も子供の頃からの夢であった教員にはなったものの、向いていないと感じていた一人なんです。
そこでこの記事では、私や周りの先生の経験から考える、教員に向いている人・向いていない人の違いについてご紹介していきます。
教員に向いていない人の特徴とは?
担当教科がそこまで好きではない
中学校・高校の先生はそれぞれ担当の教科がありますが、そもそもその教科が好きでなければ教員として生徒に教科指導をするのはとても大変です。
特に学年が上がるにつれて専門性も高まりますので、
「数学が好きでずっと勉強していきたい」
「国語の楽しさを生徒にもわかりやすく伝えたい」
という思いがあるかどうかは生徒にも伝わります。
「なんとなく免許が取れたから」「得意教科ではあったから」と理由だと次第に授業をすることが辛くなっていく先生もいますね。
子供や学校が好きではない
学校で毎日子供達と接する仕事なので、あまり子供が好きではなかったり、学校にいい思い出がなかったりすると教員を続けていくのは難しいですね。
日々の授業は子供とのコミュニケーションを取りながらすることも多いですし、学級担任は1年間約30人の生徒の学校生活での責任を持つことになります。
子供や学校自体が好きではないのなら、無理に教員をやる必要はありません。
違う職業の方が楽しく仕事ができる可能性が高いですね。
マルチタスクよりも1つのことに集中するのが得意
教員の仕事は授業を教えることではありませんよね。
むしろ授業に関する仕事よりも雑多な書類作成や分掌の仕事の方が多いと感じるかもしれません。
一つのことを100%極めることよりも、あらゆる仕事を70%くらいの出来でこなせる方が重宝される職場でもあります。
マルチタスクが苦手だったり一つのことをしっかり追求する方が好きな人は、教員だと自分のやりたいことができなくて苦しい思いをすることもあります。
仕事よりもプライベートの優先度が高い
一般的には働き方改革という言葉とともに、仕事もプライベートも充実させようという雰囲気がありますが、教員は圧倒的に仕事に追われがちな仕事です。
少なくとも2018年現在では教員の労働時間は平均11時間17分と、かなりの長時間労働と言えるでしょう。
「仕事は定時で退社、夕方からは家族やプライベートの時間を大切にしたい」と考えている人は教員にならない方がいいですね。
私も教員時代は13時間を超える日ばかりでしたし、行事などが重なると最高16連勤をしたことがあります。授業があるため、平日の有給も正直取りにくかったです。
自分のライフスタイルに合わせて職場を変えたい
結婚や家族ができるなどのライフスタイルの変化に合わせて生活を変えたいと考えている場合は、教員は難しいかもしれません。
公立の学校では数年に1度異動がありますが、自分の希望ではなく教育委員会による配置換えですので、異動したくなくても職場が変わってしまいます。
また都道府県採用なので、県外へ引っ越す場合は再度引越し先の採用試験を受ける必要がありますね。
(もちろん経験が考慮されて一次試験免除などの対応もありますが、各自治体にとって対応は変わります。)
効率的な働き方がしたい
教員の世界は良くも悪くもとても閉鎖的です。
「学校の常識は非常識」という言葉もあるくらい、一般的な企業に比べるとIT環境や会議の進め方などは驚くほど遅れています。
もちろん学校にもよりますが、どんなに自分一人が効率化を測っても学校の仕組み上、ムダだなと思えるような仕事もしなくてはいけないこともあります。
余談ですが、私がいた学校は
- 3時間に及ぶ会議はほぼ校長の訓話
- 意見を言った先生は長年熱心に担当していた運動部顧問から外される
といったことが行われていました。
人と話すのは苦手、一人の時間が好き
教員の仕事には人とのコミュニケーションが不可欠です。
生徒・保護者・同僚の先生など、年代や性別も様々な人とコミュニケーションを取り信頼関係を作らなければなりません。
あまり人と話すのは得意ではない人や、一人で黙々と仕事をする方が好きな人は向いていないと言えますね。
教員に向いていないかも?という直感は当たっていることが多い
ここまで教員に向いていない人の特徴をご紹介してきました。
教員の仕事というのは、子供の成長を毎日近くで見守りサポートできるやりがいのある職業です。
だからこそ仕事量も多く向き不向きがある仕事でもあります。
「もしかして教員に向いていないかも・・?」という直感は意外と自分の素直な気持ちだったりします。
もちろん疲れて一時的に考えてしまうだけという場合もありますが、教員に向いていない人の特徴に当てはまることが多いのであれば、その直感は正しいのかもしれませんね。
教員でいることに悩むのであれば、一度転職という選択肢も考えてみるのがおすすめです。