「教員を退職しようと考えているけど、まずは何をすればいいんだろう?」
「校長や教頭に引き止められるのが気まずいけど、どうしたらいいんだろう?」
教員を退職するというのはとても勇気がいりますよね。
周りからの目も気になるし不安や緊張の思いでこの記事にたどり着いた方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、教員を退職する時に知っておきたい退職の流れや時期、気になることを徹底解説します!
教員が退職するのにおすすめの時期は?
一番円満に退職ができる時期は、やはり3月末です。
学校は年度単位でスケジュールや学年配置が組まれますので、急いで退職する理由がなければ3月末退社ができるように退職のスケジュールも考えて動きましょう。
どうしても年度末での退職が難しい場合は、学期の区切りである7月末や12月末がいいですね。
教員を退職までにやること・スケジュールは?
教員を退職するまでにやることは4ステップです。
合わせてスケジュールも確認しておきましょう。
- 退職の3〜6ヶ月前 退職したい旨を管理職に申し出る
- 退職の3〜4ヶ月前 管理職と面談
- 退職の2〜1ヶ月前 必要書類を準備して事務に提出
- 退職日直前 備品や持ち物などの片付けをして退職完了
もちろん学校によっては多少各ステップで時間がかかったりすることもあるかもしれませんが、大まかには4つしかありません。
意外と大変ではなさそうに感じますよね。それでは1ステップずつ詳しくみていきましょう。
1,退職の3〜6ヶ月前 退職したい旨を管理職に申し出る
スケジュールの中で一番気にしておく必要があるのが、退職を申し出る時期です。
一般企業から退職する場合は2,3ヶ月前に申し出るのが良いとされていますが、教員の場合は学年配置や生徒への影響も考えられます。
そのため、退職すると決めたら早めに管理職に伝えておくと学校への影響が最小限になるのでおすすめです。
次年度の学年配置は私立などの早い所では10月ごろから検討されますので、2学期中には退職の申し出をしておくのがいいですね。
誰に退職の旨を伝えればいい?
退職の旨は管理職(校長・教頭・学年主任)に伝えます。
管理職との関係性や学校の雰囲気にもよっては教頭や学年主任に伝えてから、改めて面談で校長に伝えるという場合もあります。
管理人が退職した時は、まず教頭に伝えて面談で校長と教頭の2人に話すという手順でした。
若手の先生で「いきなり校長や教頭に伝えるにはハードルが高い」という場合は、直属の上司である学年主任の先生へ相談するのがおすすめです。
どうやって退職を伝えればいい?
退職の話は立ち話や職員室で簡単に伝える内容ではありませんので、事前に「お話したいことがあるんですが、5分ほどお時間いただけますか?」と相手の先生に確認した上で、職員室以外の人のいないところで伝えるようにします。
管理職の先生は少し緊張した面持ちで「お話が…」と来られれば自然と別室などへ誘導してくれることが多いと思います。
後日改めて校長や教頭も含めての面談になる場合が多いので、この時は退職の意思表示ができれば大丈夫です。
2,退職の3〜4ヶ月前 管理職と面談
退職の申し出をしたら、数日〜数週間のうちに管理職との面談をすることになります。
この面談では、退職理由と今までの感謝の気持ち、退職日まではしっかりと教員として仕事をしていくということを伝えましょう。
また、退職に伴う書類などは何を準備したらいいのかなどを確認しておけるとベスト。
おそらく「事務の先生から伝えます」と言われる可能性が高いですが、自分が動かないといけないのか、待っていていいのかがわかるだけでも安心できますよ。
管理職に引き止められたらどうすればいい?
退職理由によっては、面談で管理職に引き止められるかもしれません。
引き止められるとこちらも申し訳なく思ってしまいますが、しっかりと退職する意思を伝えましょう。
一番いい方法は、引き止められない退職理由を伝えることです。
- 家族や家庭の都合で、自分一人だけの問題ではない場合(例:結婚、引越し、介護、家業を継ぐなど)
- 体調面での不安がある場合(病気など)
- 教員のままではできないことをしたい場合
ちなみに嘘をつくといずれどこかでばれますので、嘘ではない退職理由を伝えるのがポイントです。
退職の理由は正直に言わない
退職理由は嘘をつかないほうがいいといいましたが、逆に正直に言わない方がいい場合もあります。
- 人間関係(〇〇先生と合わない、悪口など)
- 長時間労働が辛い
- 部活指導が辛い
- 保護者とのやりとりに疲れた
- やっぱり教員は向いていないと思った
といったネガティブな理由ですね。
学校環境の改善についての話し合いなら言うべきなのかもしれませんが、「その問題を改善するからもう少し残ってくれ」と言われて引き止められやすくなってしまいます。
もし仮に退職が受け入れられたとしても、退職日までは数ヶ月ありますので居心地の悪い中で仕事をしなければいけなくなるでしょう。
「家族と過ごす時間をもう少し増やしたい」「自分のやりたいことに向けて勉強したい」など、前向きな理由に置き換えて伝えるのがおすすめです。
3,退職の2〜3ヶ月前 必要書類を準備して事務に提出
学校事務の方から退職に伴う必要書類の案内がありますので、それに合わせて書類を用意して事務室に提出をしましょう。
よく「退職願か退職届のどちらを出せばいいのか」と言う問題がありますが、学校が指定した形式で出すのが一番安心です。
もし指定がなければ、直接事務に確認をするのが一番間違いがなくおすすめです。
ちなみに、管理職の次にあなたの退職を知るのが事務の先生。
中にはうっかり違う教員に「あの先生退職するのね」と口を滑らせてしまう事もあるので、まだ他の先生には伝えていない事を言って口止めしておきましょう。
周りの先生にはいつ退職を伝える?
同僚の先生への退職を伝えるタイミングは引き継ぎの有無や職場の雰囲気によっても変わりますが、大体1,2ヶ月前に伝える先生が多いようです。
3月末での退社であれば、3学期に入って落ち着いた2月ごろからですね。
担当した行事や分掌などは日頃からデータとして残しておくと楽
行事や分掌、部活動などで後任の先生への引き継ぎが必要な場合は、慌ただしくなる前からデータを残しておくと楽です。
段取りや問い合わせ先、必要な手順などをすべて1つのファイルにまとめて学校の共有フォルダなどに入れておけば、後任の先生にファイルの場所を伝えるだけで引き継ぎがほぼ完了できますよ。
4,退職日直前 備品や持ち物などの片付けをして退職完了
退職日が近づいてきたら、徐々に荷物の整理を始めましょう。
学校の備品や教科書見本などは返却します。
このころには同僚の先生方にも退職は伝えているので送別会などで退職の挨拶をすることも。
ここでもグチや本音ではなく、今までお世話になった感謝を伝えるのが大切です。
またお世話になった先生の中には、最終出勤日に会えない人もいるかもしれません。
あいさつのし忘れがないように、2週間くらい前からタイミングをみて声をかけましょう。
同僚の先生たちへのお礼の品って必要?何を選べばいい?
退職日が近づいてくると悩むのがお礼の品の準備。
退職前にあいさつをする時にお礼とともに渡す場合が多いです。
あいさつのみでもいいですが、お菓子などちょっとしたものを手渡すと会話のきっかけにもなるし、良い印象のままで退職できるのでおすすめです。
管理人がいた学校では、勤続年数が3年未満の先生は個包装されているお菓子を渡すケースが多く、それ以上になるとハンカチやハンドクリーム、文具などの雑貨を渡す先生もいました。
私は5年勤めていたので、一人500円程度を予算としてハンカチを渡しました。
あくまでお礼の気持ちを伝えるものですので、「言葉を伝えるサポートアイテム」くらいの気持ちで準備するといいかもしれませんね。
どうしても年度途中での退職になる場合は?
教員を退職する先生の中には、体調や精神的な問題などで年度や学期の途中で退職せざるを得ないケースもあるでしょう。
学校側から見ると、やはり年度の途中での退職は授業の手配もありますし他の先生や生徒にも迷惑をかけてしまうので歓迎されるものではありません。
しかし心身が限界の状態で教職を続けていくことが難しいのであれば、周りのことはまずは考えずに退職の決断をしていいと思います。
あなたがより深刻な病気になったり命を落としてしまったりするよりはずっとずっといいからです。
円満退職にはなりにくいですが、まずはあなた自身のことを優先しましょう。
教員を退職することは新しいスタート
教員を退職する方法についてここまでまとめてきましたが、ここからが新しいスタートです。
新しい人生を気持ちよくスタートするためにも、この記事が円満退職に少しでも役に立てたならうれしいです。
教員から転職を考えている方は、今このタイミングで転職エージェントへの登録も済ませておきましょう!
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